再び走り始める 零(May 7, 2021)

2021年5月6日(木)

 

今日から3日間連休になることを昨夜気づいた。そろそろ公道デビューの日を決めないといけない。地元の長期予報を見てみた。

 

本当は18日頃にレンタルバイクで公道デビューを実行しようと密かに計画していたのだが、その日の前後は雨だった。雲がどう動くか定かではない。

 

バイパス走行くらいで気弱になっている自分に、流石に雨降りはよろしくない。実際に危険でもあるし、心の動揺も増すだろう。

 

ならばいっそ、この三連休に実行してしまおうか。天気予報は見事に晴れだ。最高気温は24度。自分にとって快適な温度だ。

 

レンタルバイクの予約は2日前の正午まで。幾分戸惑いながらも、サイトを開いて予約を入れた。追加補償はすべて付けた。クーポンを頂いていたので、支払いは5,500円、当日カード払いだ。

 

連休初日の今日、午前中は揃えたウェアー類を身に付けて、最後の調整。ジャケットの中には何を着るかをを決めた。悲しいかな、鏡の中の自分は、やはりイケてない。

 

SNSで見るリターンライダー達はカッコいい。バイクに乗りたい情熱を抑え込んで、仕事や家庭を守るために一生懸命働いてきた人たちなのだろう。そして、再び走り始めた人たち。

 

自分は全く違う。人生の軌道を逸れて、こんなはずではなかった生き方の果てに、とある絶望と出会い、生きているだけで十分だという境地に達した。時は3.11の後くらい。

 

絶望の頃から10年が経過。数十年ぶりにバイクに乗ろうとしている自分がいる。(2年前にバイクレッスンは受けたけど)

 

人生は、選択なんじゃないかと思う。現状がどうだとしても、どちらの道を選ぶかによって走る道が異なり、行きつく先が異なってくる。

 

絶望を選ぶか、希望を選ぶか。ただ、それだけのことではないのか。

 

着々と準備をしながらも、決行の日が近づくにつれ、マイナスの感情が湧き出してくる。不安要素を次々と思い浮かべてしまう。

 

いっそのこと振り出しに戻せば良いのではないか。バイクに乗ること、そのことにどれほどの価値があるというのだろう。

 

一度は手放したバイクに乗る人生を、なぜいま再び手に入れたいと思うのか。

 

長い年月、繰り返してきたのだ。遥か遠い海から海岸にたどり着く波のように、忘れた頃にやってくる思いを。

 

またバイクに乗りたいという思い。涙さえ滲んでくる。そしてまた、その思いは静かに胸の奥に沈んで行くのだが。

 

その遠くから繰り返しやって来る波を、どうにかしたかったのかもしれない。どうなるのかは、実際に乗り始めないとわからないのだけど。

 

★2枚の写真は山形蔵王の2つのゲレンデ。過去の写真。

 

この場所で、バイクでまたここに来たいという衝動を覚えた。そして気が済むまでずっとそこにいたいと思った。

 

今年中にそこに行けるだろうか。

 

タイトなワインディングをクリアして、宮城蔵王を走り抜け、お釜を拝んで山形県側へ抜け、そのゲレンデで心ゆくまでたたずみ、蔵王温泉の白濁の硫黄泉で身体を癒すのだ。

 

新しい道や橋が次々とできた三陸方面へも行きたい。海の見えない高い岸壁や、それでも美しく蘇った海を見に行きたい。

 

いいなあ。

 

練習を終えたら、旅の資金を稼ぐために頑張ろう。

 

 

2021年5月7日(金)

 

今日は地図を買いに行く。地図はやはり紙のものが良い。

 

地図のコーナーとオートバイのコーナーでいくつもの本を手に取り、迷いに迷って昭文社のツーリングマップルに決めた。

 

どの地図も、残念ながら私が知りたかった細かい道までは掲載されていなかった。住宅地図でもない限り無理なのかもしれない。

 

ツーリングマップルには、渋滞などの情報が地図上に書き込まれているのがありがたい。

 

東北全体の地図だから、これから先、役立つといいなと思う。

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました