2021年7月11日(土)
SNSで山形の匂いについてのtweetがあって、それをきっかけに昔の記憶が蘇った。
春、雪解けを待って、私は県境の峠を越えてショートツーリングをするのが毎年の恒例だった。
峠にはいくつかのトンネルがあって、昔の峠越えよりずっと楽になっている。
そのいくつかのトンネルを超えて行くと、トンネルを抜けた瞬間にそれまでとは全く違う風の香りに包まれる瞬間があるのだった。
ルート48。仙台から天童へ抜ける道。関山峠越えだ。
天童には学生時代からの友人が住んでいて、目的地は友人の自宅。日帰りすることは稀で、最低でも一泊、ずうずうしく数泊することもあった。
県境のトンネルを抜けると、風の香りだけでなく、太陽の光も違うのだ。太平洋に面した仙台平野とは違って、盆地の太陽は光が強い。
オートバイで走る自分を取り巻く風が、なんとも良い香りがする。峠を下っていくと道の両側には果樹園があって、目立たない花が満開になっていたりする。
果樹園に近づくにつれ、その香りは果樹の花の香りであることを知るのだった。
峠越えの途中の道沿いには小川が流れていて、雪解けの水が勢いよく東または西へと下っていく。
その年初めて峠を越えて友人に会いに行く、そのショートツーリングはとても素晴らしかった。
補足
果樹園の花が満開になるのは四月後半からとのこと。雪解けの時期とはちょっとずれてるか?気温がツーリングに適した時期を待って・・・と言い換えたほうが良いかも。しかし、東北の春がかなり遅いのは確かだ。
★最初の写真はルート286、笹谷峠越えか、山形道のどちらか。高速バスより。ある年の6月。
★8/29写真追加。果樹園の満開の花。1986年あたりの山形東根地区と思われる。
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