タイトルは、むかし旅した沖縄のことを思い出していたら、なんとなく沖縄ベイ・ブルースが頭の中に流れたから。
古い写真を引っ張り出してみたら、けっこう出てきた。沖縄をオートバイで旅した時の写真だ。
海で遊んだり、居酒屋に飲みに行ったり、少しの間オートバイで一緒に走った青年の姿も写っていた。
その青年との印象的な物語は、すでに他のページに綴ったので繰り返すのはやめておく。
バイク人生十数年の中でも、滅多にない思い出深い旅だった。
旅の時間の多くはソロツーリングだったけど、つかの間の出会いは旅のすべてを物語るかのようだ。
プリントもせず、ただ仕舞っていた当時の写真を残しておきたいと思う。
青年と走った短い日々は、ほとんど雨降りだった。
青年と島で分かれて、北上するフェリーのデッキでひとり感傷に浸って泣いた。
その船上で、もう一つの出会いがあった。泣き顔で大部屋で横になった自分に、一枚の毛布を掛けてくれた男性がいた。
いま思えば、その出会いは幸福への道ではなかった。そして、その出会いをきっかけに、沖縄で共に走った青年との思い出は封印してしまった。
印象深い旅のはずなのに、青年の名前と出身地以外は、今も思い出せない。残った写真もヘルメットをかぶったものだけなので、顔もわからない。
★写真はすべて、1987.5 沖縄にて
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